1.自動楽譜めくり機『Doremi-Flipper』とは?

今回新開発した 自動ページめくり機『Doremi-Flipper』は、紙の楽譜を、ヘッドレバー先端の粘着パッドに楽譜を貼り付け、自動でページをめくります。
装置に譜面をセットし、コントローラーの操作ボタンを押すだけで、お好きなタイミングで譜面をめくることができます。 コントローラーでページめくりを操作しますが、市販のフットスイッチと組み合わせれば、両手をフリーなまま、更に便利にお使いいただく事も可能です。

Doremi-Flipper

Doremi-Flipper

従来から多くの皆様がご利用されている紙の楽譜は、電子楽譜に劣らず、使いやすさの面で以下のようなメリットもあります。

  • 紙面の反射がなく見やすい。
  • 書き込みが、自由にできる。
  • お手持ちの楽譜が利用可能。

「Doremi-Flipper」をご使用いただければ、今までお使いの楽譜を使用しながら、演奏中のストレスを少なくすることができます。

 

2.Doremi-Flipperの技術とは?

新発売の『Doremi-Flipper』。このシンプルな機体の中に、紙をめくる技術について、弊社が取得している「特許技術」を詰め込みました。

  • 簡単操作と小型でシンプルな装置
  • ヘッドレバーの動き
  • 粘着ヘッドの粘着力 

が特徴となります。

 

「小さな機体で、複雑じゃないし、なんてことのないキットじゃない・・・?」と感じられるでしょう。

でも、この「楽譜をめくる技術」を今のレベルまで高めるには、本当に苦労しました。粘着方式でのめくりを安定させるために、3年掛かってしまいました。

実際、市販の商品で、自動楽譜めくり機はあまり販売されていませんね。なぜでしょう?
開発してみて、実感しました。人間の手でめくるのは、一見簡単そうな、ぺーじめくり。でも、装置で確実にページをめくるのは、大変難しいからです。

 

そもそも、楽器店でもない弊社がなぜ、「自動楽譜めくりを作ろう!」と考えたかと言いますと、弊社はこの数年、本のページめくり技術について研究開発していたからです。
もともと、プリンター開発を本業にしていますので、用紙を一枚々搬送する技術は得意分野です。そこで、新たな開発テーマとして本のページめくりの開発に着手しました。

本のページをめくるのは、一見何の変哲もないように見えますが、様々な用紙に対応しなければならないため、一筋縄ではいきません。

用紙の大きさ、厚さ、表面の処理具合、紙の摩擦、紙の古さ…等、様々な要因が複合的にかかわってきます。さらに、温度や湿度、気象条件にも左右されるためです。

gakufu img

 

何とかページめくり技術が確立したため、楽譜に特化した、自動楽譜めくり機を商品化することに致しました。楽譜に限定することで、簡単かと思っていたのですが、これが、思っていたのとは、大違いでした。
更に、困難を伴うことになってしまいました。
なぜなら、楽譜は、繰り返しの使用に耐えられるように、しっかりとした作りになっています。紙も厚く、普通の本に比べ、遥かにめくりにくいのです。また、国産と外国製でも、紙質も違いますし、使い込んだ古い楽譜と購入したばかりの新しい楽譜では、ページを閉じようとする反発力も違ってきます。

 

粘着ヘッド・ヘッドレバー部

このような、楽譜の様々な要因をなるだけ解消するため、何度も試作開発を行いました。特に、本機の一番核になる、粘着ヘッドとヘッドレバー部分については、何回試作をやり直したかわかりません。

 

本機のめくり技術については、新機構を開発し、特許を取得しております。
また、簡単に操作できるように小型でシンプルな構造に設計しました。手軽にに持ち運びもできますので、外出先でもお使いいただくことが可能です。